摩周湖の魅力2 美女・摩周湖を見守る騎士

摩周湖の魅力2
美女・摩周湖を見守る騎士

話は約7000年前にさかのぼる。摩周火山が大噴火によって陥没し、そこにできた摩周カルデラに約3000年もの間に水が貯えられ、現在より広い摩周湖が誕生した。摩周湖が今日の姿となったのは、摩周岳の最後の噴火があったほんの約1000年前の平安時代のことらしい。自然の悠久の時間の中では比較的最近のニュースに属する。摩周湖は最大水深212メートル、周囲約20キロメートルのカルデラ湖で、周りは海抜470〜700メートル級の険しい外輪山に囲まれている。あたかもひとりの美女が武骨な兵士に護衛されている様子だが、とりわけ第1展望台正面にそびえる摩周岳はひときわ屈強で、王女を陰ながら見守る中世の騎士のように見えないだろうか。摩周岳は標高857メートル、カムイヌプリ=神の山としてアイヌの人々に恐れあがめられてきた、という。そのゴツゴツした山容もさることながら、もっと切実な理由もあったような気がする。摩周岳最後の大噴火が起きた平安時代は、ようやくアイヌ文化が北海道で成立した時代でもあった。のどかな日々を破る突然の大音響とともに、巨大な火柱が昼夜空を焦がし溶岩が流れ落ちる。自然とともに生きる彼らにとって、それは立っている大地が割れるような恐怖ではなかったか。カムイヌプリという名には、神の怒りを決して忘れないという誓いに似た響きを感じるのだ。

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